話を聴いてもらうこと
これが私がコーチングのコースに行って、最初に感じた快感かもしれません。
それはまさに吐く息を吸い込んでもらうような、自分の中にたまっているものを隅から隅まで吸い込んでもらうような経験だったことが今でも思い出されます。
あのとき、何が気持ちよかったんだろう。
なんか自分の、しかも別に大したことがないような話でもどんどん吐き出して、組んでいる相手の人がそれを全身で受け止めるように聞いてくれて、それがただただうれしかった。どんどんしゃべりたくなって、すべてを出したくなって、そしてそうするとその後、逆にその人の話が聴きたくなった。
今度は相手の話を聴いていると、相手の人もどんどん話してくれて、感極まって涙ぐんだりして、それでもどんどん話してくれて、涙とともに溢れるように話してくれて、、、というようなことがありました。そしてその間私も、どんどん話してほしいという思いとともにもっともっと聴きたくなるんですよね。
あらためて何があのとき気持ちよかったんだろうなあ。
話は変わるんですが、ヨガをやっていた人から呼吸についての話を聞いたことがあって、ヨガって(私はあんまり詳しくはありませんが)呼吸が大事だと思うのですが、「吸うためにはまずしっかり吐く」ということを聞いたことがあります。
なんかこれとすごくつながっているような気がします。
まずは自分の中にあることをしっかり吐き出す。吐いて吐いて、肺の中の空気がなくなるくらいまですべて吐き出す。すると次は吸いたくなる。
私はコーチングってシンプルに言うと、こんな感じかなと思っています。
次に息を吸うためには、まずは吐き出す。
息を吸うためには、肺の中に空気がパンパンにあったらもう入らない。だから先に出す。
英語で言うギブアンドテイクとも似ているのかもしれません。
テイクするためには、まずはギブ(与える)から。
ちょっと話がそれてしまいましたが、コーチングでどんどん吐き出してほしいなと思います。
吐き出せば吐き出すほど、そのあと息を吸いたくなります。
その吸いたくなる息は、お子さんからの「お母さん、お母さん!」という呼びかけかもしれません。
「お母さん!」という呼びかけも、自分の中でいっぱいいっぱいだと「なに!」と強めになってしまうかもですが、
ちゃんと息を吐いて肺にちゃんとスペースがある状態だと、「なあに?」と聞けるかもしれません。
私はそんなコミュニケーションができる日々を過ごしたいなと思っています。
こうやって書いていると、コーチングって要するに日々の呼吸を整えるものかもしれません。